石川フーズプロジェクト「とり屋野菜鍋みそ」

発酵の国を支える
障害者たち。
今こそ、自慢の味噌を全国へ

能登が抱える地域課題を、
自然栽培の米から変えていく。

北陸の長い農閑期。冷たく湿った冬が実らせたのは、発酵の技術。たくさんの発酵食が生まれた。
しかし、全国の多くの農村がそうであるように、今回の舞台、石川県中能登町でも、後継者不足に困っていた。いや、困っているというよりも諦めていた。
そこに現れたのが、社会福祉法人つばさの会障害者支援施設つばさ。就労支援部管理者の三浦克欣さんは衰退していく発酵文化、農家の後継者不足など、能登が抱える地域課題こそ、福祉事業所の利用者が社会で活躍する場になると言う。

 

つばさの自慢は、自然栽培の米を使った風味豊かな味噌。そして、利用者の丁寧な味噌づくり。設立から一六年。積み上げてきた味噌への情熱は、「とりや味噌」として地域住民に愛される存在になった。しかし、味噌だけでは差別化は難しい。だから、中能登のご当地グルメとして売り出していくことに決めた。

日本一うまい鍋だと
断言できるほど、自身がある。

北陸の「石川には『とり野菜鍋』というものがあるんです。冬野菜をざくざくと切る。豚肉などと一緒に鍋で食べる。能登地方では昔から食べられている冬の名物鍋。ただの豚汁?(地元では豚汁のことを「めった汁」というそうです)と思うなかれ。これが日本一うまい!」と三浦さんは断言する。そして、とり野菜鍋用(めった汁用)の調理味噌こそ、つばさがジャパンフーズプロジェクトとして販売する『とり屋 野菜鍋味噌(調理味噌)』だ。

 

今後は、ジャパンフーズプロジェクトの地域間連携を活用。味噌単品ではなく、自然栽培パーティの仲間たちと連絡しながら自然栽培のグルメ鍋に仕上げていく構想もある。「『とり屋 野菜鍋味噌』は一二月ごろには発売できる予定。味噌はしっかりと発酵中。どうぞお楽しみに!」と三浦さん。
曇天の空に漂う雪の匂い。発酵の国の住人が育てた味噌で作る鍋は、体の芯をとても優しく温める。

石川フーズ
プロジェクトパートナー

社会福祉法人つばさの会  〒929-1717 石川県鹿島郡中能登町良川け部71-1
TEL:0767-74-2055